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【テニス/馬場早莉】競技を俯瞰して自分創り!(No.005)

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マクロ視点で競技を見る事で、自分のステージを創り上げる

プロ・テニスプレーヤーなら誰しもが目標とする世界4大大会(グランドスラム=全豪オープン・全仏オープン・ウィンブルドン・全米オープン)は勿論、セルフプロデュースの表現の場として、新たに2020東京五輪を目標に追加。選手視点でのテニス競技を内側から見るのと同時に、大学でスポーツビジネスを学んだ事でテニス競技を外側から俯瞰する事で、生涯、競技普及に寄与する覚悟。パフォーマンスUPと共に、将来の競技環境改革策を追求中。

アスリートとして、社会人として、女性として、人としての馬場早莉を探る!

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インタビュー

アスリートの定義と社会的位置付けとは?
(アスリート職業者って何?)

私が考えるアスリートとは、「人類の限界に身をもって挑戦する“勇気”と“精神力”を兼ね備えた人」だと思います。私の専門であるテニスでは、勝敗によってその限界が決まります。

勝敗が限界というのは、一見分かりにくいのですが、例えば野球のイチロー選手も、メジャーリーグの世界で限界を超えるチャレンジを続けています。テニスでは錦織選手が、日本人の限界を超えて世界レベルで日々戦っています。スポーツの分野では、体力的にも肉体的にも世界レベルで戦うという事は日本人にとってはハンディが大きいので、そこに果敢に挑戦する事自体が「勇気」のいる事です。
それに加え、世界で「勝ち続ける」というのは想像を超える葛藤があると思います。
めげそうな気持ちを奮い立たせ続ける事のできる「精神力」がなければできないこと。中学生や高校生の時に、1つの事を真剣に取り組んだ経験のある人ならば分かると思いますが、誰しも自分の限界をある程度認識する場面がどこかで訪れます。しかし、そこを限界と思わずに、「まだ行ける、もっと行ける」と挑戦し続け、結果を残す事がアスリートの姿であり、その挑戦する姿が多くの人に感動を与えるのだと思います。

スポーツを職業とするということは、人々にその感動を与え続ける事ができる人であり、感動の対価として観衆は入場料を払ってでも生のプレーを観たい、あるいは生の放送を観たいと熱望して頂けます。
ですから、選手が引退を決める時とは、自身のプレーがその感動に値しない、感動を与えられないと感じた時だと考えます。
私もその「感動」を与えられる本物のアスリートに成りたいといつも切望しています。

アスリート職業者だからこその良き経験は?
(アスリートで良かった事は何?)

アスリートで良かったと思える瞬間は、全国に試合を転戦する中で、ファンの方に支えられていると感じる時です。様々な場面で多くのファンの方々との出会いがあり、いつも会場まで足を運んで頂いて拍手や声援を頂く機会に恵まれています。最初は別の選手を応援に来ていた方が、私のプレーを見て感動して頂けて私のファンにも成って頂いて、今では全国各地の会場にまで応援に来て頂ける程に熱烈に御支持を頂けたり・・・プレーヤー冥利につきると実感します。

勿論、まだまだ実力不足で負ける試合も多く、せっかく足を運んで頂いたのに初戦で敗退する事もあるのですが、それでもコートから出る時に温かい励ましの言葉を掛けて頂けるので、「よし、次こそ頑張ろう!」というモチベーションUPに繋がります。自分だけの為ではなく、応援して頂ける全ての方々に恩返しをしたいという思いが強くなり、アスリートでなければ経験できなかった「出会い」に感謝する事が次第に多くなっています。

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戦績目標と日常的目標は?
(アスリートとしての目標と人としての目標は何?)

アスリートとしての最終目標は世界トップ100位に入ってグランドスラム(4大大会)に出場する事です。又、最近では2020東京オリンピックに日本代表として出場する!という目標もできました。
その為には、あと2年で世界上位にランクインする必要があり、国内だけではなく、海外ツアーに積極的に参戦する事が何よりも大事になってきます。一戦一戦が真剣勝負なので、目の前のボールに常に集中して向き合い、勝敗に拘る精神力を磨く必要があります。

又、誰からも応援したいと思われる様な人間に成りたいと考えています。まずは郷里の鹿児島の方々から応援して頂けるように、地元応援団の方々や地元メディアに地域密着で自分をアピールします!そして、できるだけ全国の方々にも名前と顔を覚えて頂いて、何かしらの見本に成れればと思います。特にテニスという競技はプレーの中に性格が出やすいと言われます。誰が見ても、清々しいと思えるようなプレーを心掛け、人としてフェアな自分を常に意識した生活を心掛ける事が大切だと感じます。

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プロ意識とは?それは社会に影響する?
(プロ意識は社会に必要なのか?)

私の考えるプロ意識とは、「どのように自分をプロデュースするか」という事だと思います。テニスが好きな人は勿論、テニスを見た事が無い方にも名前を覚えて頂き、観戦してみたいと思われるプレーヤーと成って、勝敗を問わず多くのファンを保有する選手に成れるように、自らプロデュースする事が必要です。
この基本を追求して、セルフブランディングや競技普及に繋げる事こそ、プロ意識の原点。

テニスプレーヤーとして結果を残すのみだけでは無く、いかに多くの方に馬場早莉を通じてテニスを知って頂くかが最初の関門です。その延長で、「常にベストを尽くしてテニスに臨んでいる」という事を観戦に来て頂ける方々の目に焼き付ける事が私の仕事であり、プロとしての必須な意識と成ります。
「ベストを尽くす」と言葉で言うのは簡単なのですが、突き詰めれば突き詰める程にとても難しい事で、テニスの場合、セットの中で大差が付き始めると、「ああ、この試合は負けるな」と自分の中で諦めムードに成る選手が多く、最後の1ポイントまで諦めず、集中を切らさずにプレーする事はトップ選手でさえも難しい事です。しかし、観戦に来て頂けるファン(チケット代を払う御客様)に対して、そんな諦め感・脱力・意識を見せる事はプロとして非常に失礼な事。プロなら絶対に諦めてはいけない・・・

つい先日引退表明したフィギュアスケート浅田真央選手は、先のオリンピック出場の際、ショートプログラムで大きく出遅れ、メダルは絶望的と認知しながらも、フリーでは完璧なスケーティングを披露して、世界中に感動を与えてくれました。「順位よりも、どんなプレーをするかが大事なのだ」と、浅田真央選手から学びました。私も、知人を超えてテニスファン全体に、更にはもっと広範囲の方々に馬場早莉を知って頂き、観て頂き、いかにテニスを身近に感じて頂くかを常に意識し、アクションに繋げたいと思います。そして、1人でも多くの方に何かしらの影響を与えられるような存在に育ちたいと考えています。

プロ意識とは、どんな職業であっても共通するものだと思います。アスリートとしてのプロ意識の基本は、「競技を人々の感動に繋げられるかどうか」のはずで、アスリートが感動を生む事に対して、ファンからチケット代を、企業から協賛金を対価を頂く点が最も重要な事だと思います。

ファンとの繋がりの現状は?
(ファンの価値と関係性の実態は?)

私のファンは、試合会場まで足を運んで頂ける熱心な方々、観戦が無理でも日常的に応援・支援して頂ける方々、そしてSNS等を通じて繋がっている方々等、幅広い方がいらっしゃいます。私にとってファンとは「チームの一員」のような存在です。

会場で声を掛けて頂ける事は直接的な励みになりますし、観戦無しでも試合結果報告を待って頂けている方々から、事後に様々な言葉を頂くと、「もっと強く成らなくては!」という大きなモチベーションUPに繋がります。一人一人の支えの元に、私という一プレーヤーが力を発揮できるのだと実感して、個人競技であっても「チーム」を意識します。時に、自分の力以上のレベルにまで引き上げて頂けるのはチームの力だと思います。ですから、もっともっと強く成る為に、もっともっと多くの方を魅了できるようなプレーヤーになって、チームを大きくしなければなりません。チームの増大は、一人一人のファンの方々への恩返しにも結び付くはずですから、とにかく私は強くならなければなりません。

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競技資金をどのように調達している?
(スポーツにお金は必要?)

テニス競技は、国内各地を転戦する遠征費・練習費・コーチ帯同費・用具費・日常ケア費等、かなりの競技資金が必要で、更に、今後は世界各地のツアーに参戦する予定ですから、必要な競技資金は膨れ上がります。

2017年3月までは大学生という事もあって、両親に資金サポートを依存していた状況ですが、大学卒業後の4月からは全て自分で資金調達をしなければなりません。まずは昨年獲得した賞金を充てるのと、athlete yellのスポーツファンディングを通じた個人小口協賛金を活用させて頂きます。又、2016年9月から池袋サンシャインシティに私のラッピング自販機を設置して頂きましたので、その売上金の一部を提供して頂いています。少しずつ支援の輪は広がって来ましたが、それでも資金不足が実情で有り、プロのテニスプレーヤーでありながらアルバイトで賄うしかありません。

今後の課題は、地元の鹿児島により強固な応援団(個人小口スポンサー)を作って頂く事と、法人大口スポンサーの獲得です。安定した競技生活を続ける為にも、プロ選手に投資して頂けるスポンサーが絶対的に必要で、個人の方からも、法人からも投資して頂けるアスリートに成らなくてはならないと痛感しています。
その為にも、まずはプロ意識を強めて自分をセルフプロデュースし、ファンを増大させて、勝てる好循環を創り、投資して頂けるベースを創りたいと思います。投資=協賛金に見合うリターンを返せなければプロと言えませんので、とにかく強く成るのは当然の事として、「投資して良かったよ」と言って頂けるような人間力を習得したいと思います。アマチュアなら2番でも称えられますが、プロに2番で称えられる事は有り得ません、1番で無ければならない・・・・・スポーツで強く成る為には「お金」は必須。持続的に資金調達ができるように、競技力と人間力を極めたいと思います。

 

セカンドキャリアや人生目標は?
(アスリートとしてどう生きる?)

私は大学4年間でスポーツビジネスを学びました。その中で、スポーツイベントの成功には多くの企業スポンサーが必須であり、メディアの影響力が大きいというケースをいくつも学習しました。その経験を活かして、セカンドキャリアでは、スポーツマネジメント関係の仕事に携わりたいと考えています。

特にマイナースポーツの分野では、世界各国で開催される大会に出場する為に、大きな経済負担を強いられている選手が多く、遠征費が捻出できない為に日本代表を返上する、といった現実まで有ります。資金難で海外遠征に行けずに、実力があってもランキングを上げられない、その結果プロに成れないといった事態を引き起こすケースも少なく無いので、私はそんな選手達が安定して競技に打ち込めるように、企業から協賛金を誘引したり、行政やファンからの支援やメディアマッチングといった、選手サポートの複合的な活動体を構築したいと夢見ています。
又、私が携わってきたテニス界の発展にも少しでも貢献したいと考えています。現在、日本で開催されている大会の内、大きな盛り上がりが有るのは、悲しい事に錦織選手が出場する楽天オープンのみ。錦織選手のブームだけでテニス人気が終わってしまわないように、もっと多くのテニストーナメントが「観るスポーツ」として定着させなければなりません。生涯、スポーツ界に関わる事ができれば幸せです。

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感動以外に、何を社会に提供できる?
(アスリートの価値とは?)

アスリートの価値は、競技を通じた感動創り以外に、経済効果をどこまで生み出せるかだと思います。

イチロー選手や浅田真央選手のように超有名に成れば、TVコマーシャルに出演するだけでも経済効果は大きいですし、実際に、浅田選手が愛用しているという広告だけで商品が話題に成る等、アスリートが経済に与える影響は存在します。但し、超有名未満のアスリートでは中々経済効果を生むのは難しい為に、協賛企業に対するリターン(協賛メリット)をいかに創造するかを企画できるかどうかが、アスリートの価値に成るかもしれません。
スポーツ界全体として経済効果を生みだす為にも、競技の勝敗だけでは無く、アスリートの動向全てに社会からの注目を誘引しなければなりません。テニスであれば、直視されるラケット・ウェア・シューズ等は当然のこと、ドリンク内容物・栄養摂取法・トレーニング法・メンタル構築法等の直視しにくい裏側の間接的なモノ・コトにも注目を起こす訴求が必要で、結果的にそれを経済効果に繋げる事が重要です。今できる事として、私も、馬場早莉という存在を通じて様々な価値創りを実験・実証して行きたいと思います。

アスリートの不祥事・犯罪をどう思う?
(同じアスリート職業者への意見は?)

キッズから英才指導を受けてきた選手や、若くして一気に注目を浴びた選手程に、社会経験が少ない為に、知らず知らずの内に不祥事に繋がってしまっているケースが多いと実感しています。特に経済的に恵まれた環境で強くなった選手は、親に苦労を掛けたくないといった抑止力が働きにくいので、不祥事や犯罪にハマり易いのではないでしょうか。
それが世間に明るみに出た場合の家族やファンの落胆を想像すれば、決して犯罪に手を染める事は無かったはずです。競技パフォーマンスの一手先を予測する事は達者でも、日常生活での想像力が不足している、とでも言いましょうか、、、

逆に、家族やファンを早く喜ばせたいと焦るあまりに、ドーピングや薬物に走るアスリートも少なくありませんが、薬物使用による戦績向上は実力とは言えません。薬物によって一時的に活躍できたとしても、長期的な視点では選手価値を大きく下げる事になります。こうした不祥事や犯罪を未然に防ぐには、各競技団体による教育や罰則規定の充実が何よりも重要で、身近な監督・コーチ等の上位者がコンプライアンス徹底の元でのチェックを行い、家族や友人も、選手と良き関係や距離間を持って、不祥事への隙を作らないようにチェックする事も必要です。近年、より一層、クリーンでフェアな競技環境が必須な時代になったと思います。

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自競技を発展させる為にどう動く?
(競技普及へのアイデアは?)

より多くのテニス選手が世界TOPクラスで活躍できる環境作りの一環として、プロテニス選手を一括管理できるマネジメント機能が重要と考えています。テニス界では、一定レベル以上の選手になると出場する大会のレベルや遠征先が定まってきます。そして、遠征先へ渡航手配(チケット購入や宿泊予約)を選手それぞれが個人手配しているのですが、集約マネジメント者が一括手配する事で選手手間を軽減したり、帯同コーチ経費等も集約マネジメント者が一括契約する事で効率化を追求したり、コストカットや選手の競技集中、ひいては、選手のパフォーマンスUPにも繋がると思います。

又、集約マネジメント機能によって、選手のSNS等の情報発信管理やメディア露出管理等、競技以外の間接的な部分で、選手と社会の繋がりを強化する事ができると思います。より社会にテニスをアピールして、社会から求められるテニス界に発展するように、周辺環境の整備は必須と考えます。

プロフィール
profile
名前:馬場早莉(Baba Sari)
生年月日:1994年6月10日
出身地:鹿児島県鹿児島市
練習拠点:神奈川県藤沢市・荏原湘南スポーツセンター
身長:162cm
体重:52kg
血液型:O型
所属:フリー
Webサイト
http://athleteyell.jp/baba_sari/

5歳でテニスを始め、小学生から数多くの全国大会に出場、中学生でジュニア国際大会も経験。15歳で鹿児島県チャンピオン、16歳で九州チャンピオンとなり、早稲田大学4年時(2016年8月)にプロ転向し、2017年2月の全日本室内選手権でベスト4入りしつつ、海外プロトーナメントにも参戦。早稲田大学ではスポーツ科学部にてスポーツビジネスを学び、2017年3月卒業し、以降はプロ選手としてテニスに専念。実力は着実に伸びており、国際ランキングを上げて、世界4大大会(グランドスラム)出場を目標とする。2013年に、2020年夏季オリンピックの東京開催が決定した事で、これが目標の1つに加わり、開催3年前の2017年を飛躍の年にするべく、自らを追い込み中。
 
【戦績】
2010:インターハイbest16等
2011:東京オープン2位等
2012:全日本選手権出場等
2013:関東オープン シングルス優勝等
2014:九州選手権S優勝等
   ※WTA(女子テニス協会)世界ランキングS・1243位、D・-位
   ※JTA(日本テニス協会)日本ランキングS・55位、D・84位
2015:全日本テニス選手権best16等
   ※WTA(女子テニス協会)世界ランキングS・–、D・895位
   ※JTA(日本テニス協会)日本ランキングS・52位、D・46位
2016:全日本テニス選手権best8等
   ※WTA(女子テニス協会)世界ランキングS・1084位、D・967位
   ※JTA(日本テニス協会)日本ランキングS・37位、D・43位
2017:全日本室内テニス選手権best4等
 
【学歴】
2013年3月:池田学園池田高等学校卒業
2017年3月:早稲田大学スポーツ科学部卒業

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